主婦が使うディスポーザーが、将来の地球を救うかもしれないという壮大な想い。

「地球温暖化」というキーワードは、皆さん聞きなれた言葉になっていると思います。
グレタさんが発するメッセージは、とてもストレートであり、「自分たちの人生をどうしてくれるのだ!」ということがダイレクトで伝わってきます。

普段から便利さを享受しながら生活している私は、そういった環境問題が頭の片隅にありながらも、なかなか、生活を変えられないものだったりします。

そんな中、今回の記事は、この日本で人気上昇中の「ディスポーザー」が、地球温暖化対策に貢献しているのかもしれないという内容です。

ディスポーザーを知らないという方は、弊社WEBサイトをご参照ください。
https://dispomiyaso.com/disposer/

まぁ、わかり易く言うと、キッチンの排水口が水洗トイレと同じようになるという事でしょうか。
普段はビニール袋に入れて捨てる生ごみを排水口から水と一緒に流せるようにする家電製品な訳です。

首都圏のマンションを中心に全国で約70万世帯に設置され、現在も毎年、約3万世帯ずつ増えているようです。

一般的には、「便利な物=環境負荷が高い」というイメージを持ちますが(私だけかな?)、このディスポーザーについては、知れば知るほど、環境に良いものという事がわかってきます。
むしろ、ディスポーザーが普及していくことで、日本のごみ問題の一部を解消してしまうのでは!とも思えるぐらいです。

普通のイメージとしては、生ごみを排水口から捨てるなんて論外で、河川や湖沼を汚すだけで環境に悪いというイメージがあります。

ところが、昨今の家庭排水はしっかりと施設で処理(または、合併浄化槽で処理)されてから放流されています。

そのような処理施設を、下水処理場と呼んでいます。
(合併浄化槽は、下水処理場のミニチュア版と考えるとわかり易いでしょうか。)
この下水処理場が、エネルギーを作り出す拠点にできるというのです。
それは、生ごみは有機物であり、これを下水道汚泥と一緒に発酵させることでガスを発生させることができるのです。

メタンガスと一緒に水素も抽出されます。
さらには、「リン」を回収することもできるというから驚きです。
抽出されたガスは、発電の燃料として利用することができるのです。

そもそもみなさんは、現在の日本がどのように生ごみを処理しているかご存じでしょうか。

多くの自治体では、生ごみは「焼却処理」です。
まぁ、焼いている訳です。
島国日本では、埋め立てをする広大な土地がありませんので、基本何でも、焼却されています。

この「焼却処理」ですが、生ごみを処理するには随分と大変なようです。
ピーンとくる人もいらっしゃると思いますが、そうなんです。生ごみのほとんどが水分です。約80%が水分と言われています。

つまり、「水」を焼いているようなものなのです。
これを焼くには、それに見合う量の燃料が必要です。

さらに、家庭から集められてくる「一般ごみ」の割合で、生ごみは、約40%あると言われており、焼却処分する内訳の約半分が水分で占められていることがわかります。
http://www.env.go.jp/recycle/waste/conf_raw_g/01/mat03.pdf
(資料引用:環境省 生ごみの分類と発生・処理状況)

生ごみは、地球由来の自然物ですから、本来これを燃やすことは「カーボンニュートラル」な訳で、CO2増大にはカウントされないのですが、ただ、これを燃やすために使用する燃料が化石燃料であり、そのバランスから言えば、結果マイナス要因になってしまうとの事なんだそうです。
http://www.dynax-eco.com/repo/report-50.html
(資料引用:(株)ダイナックス都市環境研究所 NPO法人 生ごみリサイクル全国ネットワークより)

そんな環境負荷が高い処理方法を日本では、あちこちでやっている訳です。

で、、、、
どの位やっているかというと、日本全国の焼却炉の数は、約1,200基です。
これに対して、米国は約350基です。

(日本は、焼却炉保有基数、世界ナンバー1な訳です。)

単純計算で、日本の人口は、米国の1/3程度です。
しかし焼却炉の数は、米国の3.5倍程度もあるのです。

つまり、燃やしまくっている訳です。(汗)))

したがって、前述の下水処理場で生ごみを処理する案は、とても画期的であり、理にかなっているのです。
水分が多い「生ごみ」を、水を使って処理する方法なので、環境負荷が小さく、めちゃめちゃ良い方法という事なんですね。

日本は現在、人口減少に転じています。
下水処理場は、各自治体で人口が最大限に増えたことを想定して設計されています。
人口が減った分、下水処理場の余力となる訳です。
その余力を使って、エネルギーを取り出そうという方法なのです。

そして、この方法は現在、国土交通省が打ち出している「新下水道ビジョン加速戦略」の中でも登場します。
http://www.mlit.go.jp/common/001197455.pdf
(資料:国土交通省WEBサイトから)

また政務調査会の、「下水道イノベーション」と呼ばれる計画にも、ディスポーザーが登場しています。
https://jimin.jp-east-2.storage.api.nifcloud.com/pdf/news/policy/135030_1.pdf
(資料:自民党WEBサイトから)

国の大きなところで、すでに、動き始めているんです!
そして実は、この方法は、10年以上も前から提唱されていたものなのです。

でも、なぜか私たちの周辺には、あまりディスポーザーを使っている人っていませんよね?
便利で、かつ環境に良いという事であれば、とっくにいろいろな人が使っていても良いはずなのに。

まぁ素朴な疑問が生まれたので、それなりに調べてみました。
次回は、ディスポーザーが普及していかない理由をかきたいと思います。

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