その② どうして、人気があるのにディスポーザーは普及していないのだろう?

何故、主婦は、ディスポーザーの必要性を感じないのか?
それは、「生ごみに、恐怖を感じていない」という事が言えるのかと思います。
さらに、「ディスポーザーがなければ、生活が変わる事もない」という事なのかもしれません。

この日本では1660年代の江戸時代から、ごみは一ヶ所に集められ処分場へと運ばれる仕組みが整っていました。

つまり、「ごみ集積場」に、ごみを持っていくという現代人の行為は、DNAにすりこまれた行動のようなものなのです。

したがって、「ごみを捨てに行く」という行動は、当たり前であり、「困る」という心理にならないのだと思います。

このような背景の中で、ディスポーザーに的を絞って言えば、「困りごと」を解決させるためのツールとして、主婦に理解されないのでしょう。

それでも、ディスポーザーを使っているユーザーの満足度は非常に高いです。
都市部では、「ディスポーザー付きマンション」が多く建設されています。
下記リンクは、「マンションの使える設備ベスト10」というサイトです。
<a href=”https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/ms_shinchiku/ms_knowhow/setsubi-ranking/”>https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/ms_shinchiku/ms_knowhow/setsubi-ranking/</a>
※リクルート:ディスポーザー、食洗機、床暖房・・・マンション設備・人気ベスト10より

ディスポーザーが1位となっています。
川柳も面白いですね。

「ディスポーザー付きマンション」では、最初からディスポーザーが付いています。
ディスポーザーが目当てでマンションを購入する人もいないわけではありませんが、多くの場合は、立地条件であったり、価格面で購入を決定するのだと思います。

そして、「ディスポーザー付きマンション」を購入したほとんどの人が、「ディスポーザー」を初めて使用することになります。

必要か?不要か?の論議に至る前に、「そこにディスポーザーがあるから」強制的に使用することとなっています。
それで、使ってみたところ。
「これは、便利だ!!」という事になっているのかと思います。

いままで、ごみ集積場に運んでいた、生ごみが目の前から瞬時に消える。
連休前のごみ捨てを気にしなくて良い。
夏場、家に帰っても、臭くない!などなど。

ディスポーザーを使ってから、生まれて初めて経験することばかりで、「生ごみがない!」という生活が、これほど価値が高いものとは想像もしなかった。というところでしょうか。

そのようなディスポーザーがある生活の価値の高さを知ってしまった人に対するアンケート結果も見つかりました。
「今後、住み替えるとしたら、再度、ディスポーザーのある住宅を選定するか?」
という質問には、70%の人が、「ディスポーザーのある住宅」と回答しています。
「ディスポーザーのない住宅」を選定した人は、わずか、0.5%しかいなかった結果となっています。

<a href=”https://www.jstage.jst.go.jp/article/shasetaikai/2002.1/0/2002.1_373/_pdf/-char/ja”>https://www.jstage.jst.go.jp/article/shasetaikai/2002.1/0/2002.1_373/_pdf/-char/ja</a>
※ディスポーザーシステムの諸特性に関する研究 その② 使用実態と使用者の評価~

つまり、ディスポーザーの良さというものは、「使ってみなければ、わからない」という事が言えるのかと思います。
そして、一度でも使ってしまうと、二度とやめられないという事になってしまうのかと。

まだ、日本のトイレが「ぼっとん便所」がほとんどだった時代。
それが普通であり、「トイレ=ぼっとん」な訳で、それを疑問に思う人すら少なかったはずです。
しかし、その後、「水洗トイレ」が誕生し、多くの人が「水洗トイレ」を使う時代となりました。
ほとんどの人は、いまさら、「ぼっとん便所」の生活には、戻れないでしょう。

同じことがディスポーザーでも言えるのかと思います。

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